ジングルビレッジという森にサルのチットという郵便配達員がいました。

今日の最初の配達は、クマのぬいぐるみでした。

そうです。

クマのミーナです。

星からの差出し人で届け先は、あの青年でした。

アリとウサギも、駆け寄ってきました。

ぬいぐるみになったミーナを見て、涙を流しました。

でも、それを見ていた星は言いました。

ミーナの選んだ道だよと…。

好きな人と、ずっと一緒に居られると…。

それを聞いて安心しました。

サルのチットに、アリとウサギもついていくことにしました。

青年の家に着くと、留守でした。

アリとウサギは、居場所がわかりました。

ミツバチのところだと。

クマのぬいぐるみになったミーナを大事に抱えて青年のところに行きました。

サルのチットが、青年にクマのぬいぐるみを渡しました。

青年は、きょとんとしていました。

何故、僕に?そう言いました。

アリとウサギは、大切にしてあげてとお願いしました。

青年は、訳もわからず、ぬいぐるみを受け取りました。

仕事中、ぬいぐるみをポッケに入れて働きました。

家に帰ると、ポッケから、クマのぬいぐるみを取り出しました。

青年には、友達がいませんでした。

青年は、クマのぬいぐるみを抱きしめました。

なんだか、心があたたかくなる様な気がしてなりませんでした。

アリとウサギは、青年の家のすきまから、様子を見ていました。

星の魔法は、大成功でした。

青年は、いつの間にか、クマのぬいぐるみを友達のように大切にしていました。

カラッと晴れた空に、にわか雨が降りました。

ミーナのしわざです。

ミーナは、幸せで嬉しくて嬉しくて、仕方ありませんでした。

にわか雨は、ミーナの幸せの嬉し涙でした。

 

アリもウサギも、お星様も、大喜びでした。

話を聞いたサルのチットも、大喜びでした。