ある日、花畑で、倒れていた女の子を助けた男がいました。

男は、その女の子の美しさに、自分のもとへずっと置いておこうと、赤い糸を指にくくりつけました。

ところが、男がうとうとしている間に、女の子はいなくなっていました。

それから、なげやりに生きていき、ある朝、男は死にました。

すると、その男の頭の上に、アゲハ蝶が飛んできて、その場から離れようとはしませんでした。

そのアゲハ蝶をフッと見ると、足に赤い糸が結んでありました。